自然治癒力を回復させる健康法
引き算の健康法
「人はとにかく、<足し算健康法>に走る。
良い治療法、良い薬、良い健康食品、
ガンに効果のある栄養素を含んだ食物や料理。
次々と付け足していく。
がしかし、彼ら(ガンを自然退縮させ治癒した方々)が
真っ先にやったことは、<引き算健康法>である。
煙草、酒、肉、卵、牛乳、加工食品、添加物、白米、白砂糖。
夜更かし、不規則な生活、働きすぎ。
いさかい、怒り、恨み・・・。
山ほどある、<悪いもの><悪いこと>をまずやめた。
その上に、慎重に選んだ<良いこと>を積み上げている。
ガン以前の生活習慣や生き方は、今にもつぶれそうなあばら家。
あせって<良いこと>を建て増ししても、基礎もろとも崩れてしまう。
だからまず、すべてをぶっこわして更地にする。
その上で、新しい建物を建てるのだ。」
「NPOガンの患者学研究所」の冊子「いのちの田圃」より
「○○に良い」といったもの(こと)をただ取り入れるのではなくて、むしろ悪い生活習慣や生き方を見直していくことの方が重要だということです。
私がよく患者さんに話していることを真似されたかと思ったほどです。
自然治癒力の阻害要因を取り除いてゆくこと(引き算)が我々の病気に対する考え方です。
違うのは最後のところ…すべてをぶっこわして更地に…
私たち鍼灸師は、治療という手段を持っているのでぶっ壊さず改修していくのであります。
「癌」という字はヤマイダレの中に「品」(食べ物)が「山」ほどあるという意味です。身におぼえのある方は注意しましょう。
甘味が身体を汚し、本物の塩が身体を養う!
脾臓が悪いと水が濁る
注:ここでいう脾臓は西洋医学の膵臓システムのこと。
脾は土に属するのでそういわれる。
水が濁るというは、腎の働きが悪くなるということ。
腎のもつエネルギーは東洋医学では最も重要な「気の力」である。
したがって、腎が弱ることは生命活動の衰弱を意味する。
脾(膵蔵)を傷つけるのは甘味の過多である(糖のとり過ぎ)
脾臓が甘みで弱ると腎が濁る(弱る)
腎を養う力を持つ味は鹹である 鹹(塩からい)
塩といっても「塩化ナトリウム」のことではなく、本物の塩
天日で二年かけて乾燥させた本物の塩でなければ、腎を養う力はない
そのむかし、わが国では塩を悪者にした時期があった。
塩分が血圧を上げ、健康を害すという根拠のない悪評。
個人の血圧は未だに、どの程度が正常であるかわからないのにだ。
その証拠に基準値がコロコロ変わっている。
鹹、つまり塩は腎を養うと同時に、骨を育てる。
東洋医学における腎は、生命エネルギーの源である。
下の解説にある五行の筋、血脈(血管)、肌肉(粘膜)、皮膚、骨は五味の走るところ
五味は五臓六腑を養う働きがある
甘味を摂り過ぎ、ちゃんとした塩を摂らないから元気が出ない、身体が疲れ、疲労感が取れない。
疲れを取るには、骨の髄からエネルギーが湧かなければならい。
それにはきちんと作った塩で腎を養う必要がある。
元気になれる塩はこれしかない。
日本人の睡眠時間と健康について
日本人の睡眠時間が減少
日本人の睡眠時間がここ20年で最も短くなり、とくに働き盛りの世代での減少が目立つことが、総務省がまとめた06年の社会生活基本調査でわかった。その一方で、仕事時間は増加し、余暇など自由に使える時間も減っており、寝不足で懸命に働く日本人像が浮き彫りになった。当センターに治療に訪れる方には必ず睡眠時間を聞くが、その平均時間はだいたい6時間である。6時間前後の睡眠ではいずれ病気になるのだと思えばよい。残念だがこれは治療をしていても同じだ。
人は寝ている間しか体を修復できない。老化を促進したければ(そんな人はいないと思うが)寝なければよい。早くふけることが可能だ。
多くの場合、ふけるだけでなく早く死ぬ。人間には最低8時間、体を横たえておかねばならない決定的な理由がある。患者さんには必ず理由をお話している。(面倒なのでここでは省く)残念ながらこれはどうにも動かしようのない定義のようなものだ。人間の生命活動は栄養、休養、運動である。3つの要素のうち養が二つで動はひとつ(消費)。休養はそれほど重要なことなのだ。多くの人は具合が悪くなると運動不足が原因だと思い運動を始める。寝る間を惜しんで運動する者もいる。具合が悪ければおとなしく寝ていればいいし、普通の病気は寝ていれば治る。寝ていないから治らなくなってしまうのだ。治らなくなってからは寝ているだけではだめで、鍼灸治療が必要だ。