膵炎様の背中の痛みの体験

<表参道ビオ東洋医学センター>

 私が体験した背中の痛みについてお話ししたいと思います。
この体験はブログにも書きましたが、私自身の背中の痛みの原因を探っていくと、
食べ物や世間でいわれるストレス性のものではなく、食べ方に問題がありました。

昨年この背中の痛みを治したツボに、同じように鍼をしても今回はやや軽くなるだけ。
あのときの劇的な変化は起こりませんでした。

背中の痛みで立つのも困難という状態でした。
身体を起こす動作でのみ痛みが出現するのですから、
明らかに運動期疾患の徴候です。
動かなければ何ともありません。
もし現代医学だったらこれを内臓の異常とみることはまずないでしょう。

問題は食べ物ではなく食べ方

痛みで動きの不自由を感じつつ、さてどうしたものかと待つこと三日、
有益な情報はたいてい身の回りで見つかります。

同じような症状を訴える患者さんが来ました。

自分の症状は客観的に見られませんが、患者さんなら可能です。
患者さんは女性、年齢も私とは違い、生活環境も違いますがこの方は美容関係の方でした。

問診で私との共通項をみつけました。

昼食の取り方、朝をコーヒーだけ。
私と同じです。

頭に浮かび上がったのがタンパク質の代謝回転。
人は一日に一定量のタンパク質が必要(だいたい60g)なのですが、
食事の間隔が長いとタンパク質が足りなくなります。
タンパク質の代謝回転が一番早いのは膵臓なので、タンパク質の栄養失調が
起こると膵臓の細胞内小器官に異常が起きます。

ヒトは栄養素を脂肪という形で貯蔵することができますが、
タンパク質(アミノ酸)だけは貯蔵できません。

一度や二度、食事が不規則になったところで簡単に傷つくほど身体(内蔵)は
ヤワではありません。

この患者さんは食事の間隔をあけることがあたりまえの習慣となっていたため、
さすがの膵臓もストライキを起こしたのでしょう。

腹部の触診でも膵臓が病んでいる際に起きる反射が見つかりました。

膵臓に的を絞り、治療をすると痛みがかなり軽減し、その後の経過も良いようです。
ただし、膵臓は病むと長くかかるのでしばらくは通ってもらいます。


私は食べ物に関しては患者さんにも自分にも厳しい方ですが、
食事の取り方(間隔)には案外無頓着でした。

昨年、自身の背中の痛みを消化器系からのサインと判断し、
対応するツボに鍼を入れてうまく解決したものの、
「食事の間隔に問題あり」
という発想がなかったため、食事環境を変えることをして来ませんでした。

食べ方を変えることが第一の解決策です。


自分の治療は自分で

さて、私の激痛に対する治療のヒントをもらったので、
帰宅して軽い食事と入浴をすませた後、蚊の鍼のように細く、
(老眼の私の眼では見えないほどの短い鍼)を留めました。

このとき「私用」に選んだツボは梁丘という陽明胃経のツボ。
このツボは郄穴といって急性症や痛みの強いときに使います。
梁丘を選んだ理由は確かブログに書いたと思います。

後は食事の間隔をあまり空けなければ(どか食いはもともとしない)大丈夫。


食べ方が悪いと他の臓器にも負担

食事の間隔をあけ過ぎると膵臓だけでなく他の臓器にも負担がかかります。

例えば胆のう。
空腹を感じると胆汁が準備されます。
が、待てど暮らせど食物が入ってきません。
いちど胆のうから出た胆汁は用がないので引っ込みます。
最初は純粋な胆汁も、一度外に出て戻ると不純物が混入しています。
これが胆石の原因になります。
右の背中に鈍痛がある場合、肝臓の隠れ疾患の他に胆石や胆嚢炎の可能性もあります。


背中の痛み 他の疾患

背中が痛む場合、それが上方の時には心臓疾患や心臓動脈疾患である場合もあります。
背中の部位は、自分ではなかなか特定しにくいものです。

ぜひこちらも併せてご覧ください。
背中に現れるコリの特定は特殊な技量を必要とします。
くれぐれも自己診断で判断なさらないよう、お願い致します。